参加作品一覧
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今の世の中、幽霊やお化けよりも怖い存在が有ることを認識しておりますか?
それは普通に生きている人間。
あなたの身の回りにも、沢山の人々が普通に生活していると思います。
だがしかし、筆者も含め自分は普通に生活していると思っている人々が知らず知らずの内に、怖い存在になっている事に気が付いていますか?
これから記述する内容は、実際に筆者が体験した事がある『ヒヤリ』とした事『ハッ』とした事に妄想を加えた内容である。
あなたもきっと同じ様な体験をしたことがあるに違いない。
そんなあなたは被害者ですか?加害者ですか?
小さな『ゾクッ』を並べた軽い内容としています。
本当に誰かが亡くなったと言う事実は、筆者の体験中では ありません。
安心してご覧ください。
この話しを読むことで日常に潜む恐怖を見つめ直して頂けると幸いです。
現代社会
ぽーん…
電子音が響き渡り、びくりと跳ね起きた。
いつの間にか寝てしまっていたらしい。
節電だからだろう、自分の頭上付近の蛍光灯以外が消されていて、見回してみれば誰もいなく、フロアは暗いの一言に尽きる。
クーラーも止められたのか、じっとりした空気が肌に纏わり付いた。
…誰にでもある事、何処にでもある物。
そんな日常に、言い様の無い何かは存在していて。
第六感としてそれを察知する能力が、人間に残されているのだと知る。
きっと誰しもが…感じることが出来るだろう。
それに気付いた時、恐怖とは何かを知った。
「ほんなら行ってきますよって」
「はいはい」
「行ってらっしゃい」
子供たちは母に向けておざなりに挨拶をする。母は困ったように笑う。
「あんたら、毎日言っとるけどなぁ」
「うぃーーす。挨拶は目を見て」
「行ってらっしゃいは感情込めて」
「知らん人が来ても玄関開けんで」
「仔山羊は大人しくしとる」
「わかっとるなら、守ればいいのに。仕方のない子ぉたちや」
母は仕事に出かけ、夕方に帰る。誰の待つ家に。誰が待つ家に。
浮気した父に戻ることを許さないままに母子だけの暮らしが始まって何年が経つか。
家とは、居場所とは、存在とは。
誰が、認識すべきことなのか。
※本文を今から書くため、8月に入ってからの投稿になります。
ホラー初体験。方言強めの短編です。
親子 家庭内暴力 殺人事件あり
小説情報 短編 怖い:13 ID:370181恭子@新参者(旧PN:三宮 奈緒)
孤児院に住む兄妹の独白。
[以下、本文より抜粋]
【兄編】
俺の友達の兄ちゃんの彼女の父親の親戚の人が聞いた話なんだけど……何だよ妹。……え? 信憑性がない? いいんだよ都市伝説みたいなもんなんだから──ちょ、何で呆れた顔してんだお前。
あーもー話の腰折るなって!! いいから黙って聞いてろよ!!
【妹編】
幼い頃に事故で両親が亡くなり兄と二人きり、親戚にたらい回しにされたあげく──投げ込まれたか拾われたのか思い出せないが──長らく生活している孤児院で、毎年夏に行われている行事のようなものがある。
孤児院の子供達が集まり、怖い話をする。
発案者である兄は『百物語』と言っているけれど、毎年百話も話すなんて出入りの激しいこの孤児院では到底無理な話である。
残酷な描写あり 虫 壷
雪白童子(ゆきしろどうじ)の噂は、今や都中に広まっている。百鬼夜行に紛れる眞白な子供の姿。見る者によっては、雪女のような美しい女性と言うし、違う者は痩せた少年だという。妖怪なのか人間なのか、それすらも判別できないのだ。
――――
息を殺して夜行を観察する。そろそろ行列の中腹あたりに差し掛かった頃合いだろうか、妖怪たちに混じって、全身眞白の細い人影が見えた。
「いた」
つぶやくように確認すると、陽暁丸が「顔は?」と確認してくる。童子の顔を確認しようと顔を見た瞬間、血色の瞳に目が引き付けられる。
「あ、っ!!」
しまった、と思い口を押えた時にはもう遅かった。夜行の妖怪たちはみんなこちらを睨みつけ、俺は文字通り動けなくなってしまった。
本編より一部抜粋。
初の公式企画参加ですが、よろしくお願いします。
怪談 ファンタジー 陰陽師 妖怪 なろうコン大賞 なろうコン感想希望
もし、ここで急にハンドルを切ったら、乗客は驚くだろうな、と思うと、少し楽しい気持ちにはなるが、業務中に路線を外れるなんてできるはずもなく。
自分は、いつも決まった道しか走れない――。
職場の先輩、深沢さんが失踪した。
路線バスの運転手になって二年目の俺は、入れ替わるように、枕森前を経由する6番路線を担当することになった。
路線にも慣れた頃、周囲に奇妙な事が起きはじめる。
乗客の長い髪の女子高生、嫌味で挑発的な同僚、すれ違いざま、手を挙げて挨拶をしてくる、他社のバス運転手、そして、深沢さん失踪の謎。
やがてそれらは、市街地のビルの向こう、夏の日差しに色濃く枝葉を広げる巨木の根元に封じられた、暗く、悲しい過去に繋がっていく。
漫然と過ごす日々に倦怠を覚え始めた路線バス運転手が体験した、夏の恐怖体験。
路線バス 運転手 女子高生 浴室
~落丁していく世界の中で~
世界が本当に崩壊していること。誰も気が付いていない。あまりにもユックリささやかに壊れていっているから、誰も分かっていない。
そうでなくても民族紛争、地球温暖化と人類が抱える問題は多いし、誰もが自分の事でイッパイイッパイだから、そんな他人の小さな問題を気にしない。
そう言う俺も気が付いていなかったし。あの患者の戯言としか言いようのないその言葉も信じてやることもしなかった。
そして俺は落丁していく世界を前に何も出来ずただ立ち尽くす。
不条理 サトウヒロシ 世にも奇妙な物語
とある山道を自転車で走っていたぼくは、この道が「死者が通る道」という噂を思い出す。死者は天国への道を、道端にいる死神に聞いて回るが、その中で地獄へ案内する死神がいるんだとか。単なる昔話だと考えながら、僕は目的地に向かっていた。そしてその途中、黒い布きれをまとった少年に出会い、話をすることに。「おや、こんなところでサボりかい? 君はここで一体何をしているんだい?」。少年の話が理解できないぼく。少年の正体とは一体。
昔話 死神 県道 田舎道 一人称 自転車 噂話 言葉遊び ショートショート
また暑い夏がやって来た。
僕は、僕達はようやく海へ行く事にした。
僕と、シノと、カエデ。
僕達の海水浴が始まろうとしていた。
夏といえば海。
夏といえば水着。
そして夏といえばホラー。
僕達は何年かぶりに訪れたこの海水浴場で、不思議な体験をする。
五年ぶりに訪れた、この場所で。
僕と、シノと、カエデの止まった時間が。
今再び動き出そうとしていた。
僕達はそこで知る事になる。
僕達はそこで涙を流す。
そして――、僕達はそこで別れを告げる。
幽霊 海 水着 短編
お盆の海には魔物が住んでいる。お盆の期間は海に近寄ってはならない。そんな言い伝えが残る田舎の漁村に一人の男が帰郷する。
男が手に持つのは同窓会案内と書かれた葉書。そのたった1枚の葉書がこれから起こる不思議な日々の始まりであった。
「逃げたほうがいいよ」
幼馴染の少女が警告する。
「お盆の海には魔物が潜んどる。そいつは巧妙に人に近づいてくる。そして海に引きずり込んでしまう。そうなったらもうおしまいだ。そいつも魔物になっちまう」
「お前すぐ帰れ!! 今ならまだ間に合う!! 絶対海に近寄るなよ!!」
様々な人達からの忠告を受けるも……それはもうすぐそこまで迫っていた。