参加作品一覧
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「ねぇ、みんな。小五のときに転校してきた麻野みゆきって子、覚えてる?」
光源がロウソク一本しかないないコテージのダイニングで、ボクたち幼なじみに彼女は問いかけた。外は土砂降りの雨でうるさいはずなのに、その名前が彼女の口から発せられた瞬間だけは、妙に静かに感じた。
「ああ、あの子……。覚えてるぜ、もちろん」
「おとなしそうな、ボブカットの子でしょ?」
ボクを含めた、彼女以外の五人が口々にそう言う。
「そう。よかったみんな覚えててくれて。彼女のことを覚えてないと、この話は始められないから」
そんなこと訊かなくても、「麻野みゆき」という名前はボクらの世代じゃ忘れたくても忘れられないものだ。それは彼女も知っているはず。それなのに、なぜ……?
そう疑問に思うボクたちをよそに、彼女は語り始めた――……
怪談
僕は観察する。
僕のいる駅前大通りの交差点。
今日もたくさんの人が行きかっていた。
人、人、人、人……。
行きつく先はひとそれぞれ、目的はばらばら。
でも眺めているとわかってくることもある。
結構な頻度で、渡る人々は同じ顔ぶれであること。
ほぼ、同時刻に交差点を渡る、会社員とか学生とか。
たまには初めて見る顔もあるけれど、たいていは交差点でお馴染みの人に関係する人だったり。
広いようで狭い、交差点の人、模様。
その中で僕は見つけた、一人の少女を。
タイトル未定、グロ系、鬱系ホラー予定です。
主人公は中学生の「わたし」。気がつくと夜の公園にいた。
なぜ、わたしはこんなところに・・・・・。
思い当ることはあったものの、家に帰ることはできず、あてもなく一人真夜中の公園でブランコに乗っていると・・・・・・。
「あーそーぼ」
わたしは自分と同じ年くらいの、ある女の子と出会った。
彼女はとても痩せこけていて、目だけが異様に大きく見えて、手足なんかすぐに折れてしまいそうなほど細い。
そんな彼女とわたしには、ある共通点があった……。
残酷な描写あり 少女 中学生
【日常の異變 ~故的非日常茶飯事~】
僕には霊感はありません。
お化けなんてモノも見たことナッシング!
……だけど、信じてないわけではないんです……
だって……
變な体験なら何度もした事があるから(笑)
なので、実際の実体験を書いてみようかなぁ~
なんて思っています。
これは信じて欲しくて書くわけじゃありません。
見た方も「うっそだ~」程度で大丈夫!
だって……僕自身も信じれない事だらけ(笑)
どうしてそんな体験をするのか?
どうしてそんな事がおきるのか?
そんなのまったくわかりません!!
ただ、分かることは……
變な事は日常にあふれているんです。
怪談 オカルト 奇妙 不思議 恐い 心霊 現代 日記 実話 ノンフィクション
――とある夏。
俺の携帯に一本の電話がかかった。
電話の相手はばあちゃんからで、久しぶりに実家に帰ってこい、といった内容だった。
去年は一度も家に帰っていなかったこともあり、俺は二つ返事で了承した。
それが恐怖の始まりだとも知らずに――。
久しぶりに帰った村。そこは俺の見知っている故郷のはずなのに、どこか雰囲気がおかしい。
じいちゃんもばあちゃんも、近所の人も友達も、みんなおんなじはずのに、不気味な違和感があった。
やがて夜になり、この村で毎年行われる夏祭りが開かれたのだが……。
――これは、さびれた小さな村で起こった恐怖の物語。
R15
私の家には、いくつか不可解な現象が起きるときがあるんだ。
深夜にお風呂に入ってると、誰もいない居間から複数の子供の笑い声と、子供が走り回る音が聞こえてきたり、寝室の押入れが、少し席を外していた間に半開きになっていたりする。
正直なところ、この程度であれば気のせいや、隣家の生活音と勘違いしたのだろうとして処理できたのかもしれない。
しかし、気のせいでは済ませられない出来事が起こってしまったのだから、仕方が無い。
私は、はっきりとこの目で目撃したのだから。
何をって?
手だよ。
ここまで煽っておいて間抜けな話かもしれないけれど、手がね、出てくるんだよ。
そう。台所のシンク下収納の扉から、手が出てくるんだ。
どうだい?台所だなんて話が出ると、更に間抜けな話になっただろう?
でもね、手が出てくるだけだったら、まだよかったのかもしれない。
何がって?
そりゃあ、全部さ。
R15 高校生 家
高校生活で初めての夏は、突然の悲報から始まった。
夏休みを間近に控えたある週末。
縁日で賑わう人たちの中に、酔っ払い運転の車が突っ込んだ。
死者、重軽傷者多数の中に、僕の2歳年下の妹と、その同級生がいた。
「お兄ちゃん、一緒に行こう?」
なぜ、あの時…
もっとこうしていれば…
悔恨の日々。
傷ついた者たちは手を取り合い、支え合いながら、いつしか互いに惹かれ合うようになっていく。
「ずっと、こうしてみたかったんだ…」
照りつける8月の太陽の下、埃っぽい喧騒の中で、事件は起こる…
R15
ある日、家に帰ると部屋が少し荒ており、本棚の本が全て出ていた。
なぜだろうと思ったが、部屋の鍵は全て閉まっていて、貴重品には何も触れられていない。
その日は気にせずに、部屋を片付けて寝ることにした。
寝ていると何処からか、水の出る音がした。
流石に気になるので音のするリビングに行くが、音はするのに、水は出ていない。
「何なんだこの音は?」
結局音の原因はわからなかった。
次の日、夜遅くに飲み会で酒を飲みすぎて帰ってきた。
フラフラの状態で服を脱ぎ、部屋を出ようとしたら、つまずいてしまった。
バサバサバサバサッ
「やっちまった」
近くにあった本棚を倒してしまった。
「まぁ、いいか。明日は休みだから、明日片付けよう」
そして、水を飲んで寝てしまった。水を流したまま。
その状況はまさに前の日と同じだった。
浅い夜、道に迷い山奥を彷徨い歩く二人の若い男女。
騒々しい男は懸命に女を、自分を励ましながら手にある懐中電灯で道を求め、女は黙ってその背中ついてに歩き続けていた。
二人は最悪の状況を頭に浮かべていたが、懐中電灯の光がそれを否定してくれた。
男の手元から伸びる一筋の光は目の前の豪奢な館を照らしていた。
これほどの館ならば、きっと二人を一晩守ってくれるだろう。
そう思い、少し明るくなった表情で二人は館の主に一晩だけ泊めて貰おうと扉を開け放つ。
その時、二人は想像もしていなかった。
その扉が、二人の求めるような最悪を振り払う物ではなく、災厄の渦中に引きずり込む扉である事を。
「ねぇ助手君______あぁ、手は止めなくていいよ?続けながら話そうか。と言っても僕の駒はしばらく動かないからパスを続けるけどね?」
「君はこれからの人生どうなると思う?うん、分からないよね?」
「じゃあこれまでの人生どうだったと思う?『あなたに会えてよかった』か……恥ずかしくなってきた……」
「じゃあさ、それがもし"誰かにそうされてた"としたらどうする?」
「難しかった?ん~、例えば"僕が君の人生を僕の好きなように動かしてた"そうだとしたらどう?ってことかな」
「『店長なら許す。他は嫌だ』ってよくそんなに恥ずかしいこと言えるよね……」
「ところで、"君"はどうかな?自分の意思で生きてきた?それとも誰かがひいたレールの上を歩いて来た?誰かに駒のように動かされてきた?」
「君はそれがどちらなのか知りたい?『自分の人生は自分で決めてきた』と思っていたのが違うかもしれない。知らなくても知ろうとするのもとても怖いよね」
「ん?あぁ、助手君ありがと。やっと駒が動かせるみたいだね」